• 鹿児島発 コロナに負けない!
  • 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活や経済に暗い影を落としています。一方で、先が見えない不安の中、この逆境に立ち向かう人たちがいます。このシリーズでは、新型コロナに負けまいと頑張っている人や企業などを紹介します。

県内の事業者 かごしま県産品応援市 来月開催

新型コロナウイルスの感染拡大で県内産の農畜産物や加工品などをつくる事業者は売り上げが減少し、大きな打撃を受けています。
そんな事業者を応援しようと、来月、大規模な県産品販売イベントが鹿児島市で開かれます。どのようなイベントなのか上村記者の取材です。


「ご要望におこたえしてつくったのがこちらの豆乳を使ったプリンになります」
姶良市の「かじはらプリン」です。現在、地元の龍桜高校と連携し、急ピッチで新商品の開発に取り組んでいます。

「かじはらプリン」が開発を急ぐ理由。それは、来月7日と8日、県が、鹿児島市のウォーターフロントパークで開催する「#かごしま県産品応援市」に出品するためです。

高校生のアイデアを元に、豆乳やフルーツを使った新たな2種類のプリンをつくり、先日、試食会を実施しました。今後、生徒たちと一緒にパッケージのデザインや価格などを決め、本番に備えます。

「とてもモチモチしていてぷるぷるしていて、どの年代の方にも食べていただける商品だと思う」
「自分たちの新しい商品を販売できるワクワクの気持ちがあります」

(梶原智恵社長)「(高校生は)自分たちが思いつかないようなアイデアをたくさん持っているので、勉強になるし、久々のイベントなので、楽しみだし、完売を目標に販売していきます」


「#かごしま県産品応援市」はウォーターフロントパーク、およそ3万平方メートルに、牛肉や水産加工品、お茶など県産品販売や飲食のおよそ50店が出店する予定です。

会場では、感染症対策の徹底が図られ、密を避けるため1日の来場者を6000人に制限するほか、店側も客の行列が整然となるよう誘導路を設けるなどの対策が取られます。

(朝倉航さん)「こういった大きなイベントは新型コロナウイルスの発生以降、県としては初めてというかたちになりますので、県民の皆様にも少しでも元気になってほしいという思いで企画した」

新型コロナの影響で、県内外で物産展などが開催できない状況が続く中、今回の応援市を、なかなか手に入らない商品のPRの場にしようという事業者も。

三島村は、島で収穫したサツマイモを原料に、村営の蔵で製造した焼酎2本をセット価格で販売。なかでも、焼酎「メンドン」はことし、初蔵出しです。

(莚平翔吾さん)「鹿児島県のほうでも三島村という小さい島々を知らない人がいるので、今回のイベントで三島村を知ってもらって、特産品を楽しんでもらえれば」


一方、十島村は、いまが旬の島バナナを中心に出品します。島バナナは、濃厚な甘みが特徴で、島バナナを使ったカレーやジャムも販売されます。

(日高重成代表)「県外にいままで出していたが、(新型コロナの影響で)全然できなくなって、大変な打撃を受けている。トカラの旬な産物を消費者のみなさんにアピールして売り込んでいこうと、期待している」


牛肉や水産加工品などは市価より割安で販売され、プレゼント企画も用意されている応援市。1日を2時間ずつの3つの時間帯に分け、1区分あたり2000人まで入場できます。
来場には、事前の申し込みが必要で、特設サイトの応募フォームやFAX、ハガキから応募できます。定員になり次第、終了となります。

(上村記者)「ウォーターフロントパークにほど近い、こちらドルフィンポート跡地。イベントスペースとして、今回利用されます」

また応援市と同時に、隣接するドルフィンポート跡地では車に乗ったまま県産のグルメなどを購入できるドライブスルー販売も実施されます。桜島の灰干し弁当や鶏飯など、県内各地からおよそ20店が出店する予定で、こちらは事前の申し込みは必要ありません。

(朝倉航さん)「コロナ禍でも開催できるイベントという形を考えていおります。いろいろなグルメ、珍しいもの、元気になるもの、取り揃えていますので、大勢の方にご来場いただきたい」

県は、感染対策を講じた新たなイベントと位置づけており、「今後のイベント開催のモデルケースにしたい」としています。