指宿市 老舗ホテル 期待の新人デビュー
この春、故郷の沖永良部島を離れて指宿市のホテルに就職したものの、休業が続いていた新人ホテルウーマン。ようやくホテルの営業が再開し、デビューを果たすことができました。
指宿市の老舗ホテル「指宿白水館」では、おととい毎年恒例のプール開きをむかえました。指宿白水館は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月下旬から休業していましたが、国の「GoToトラベルキャンペーン」にあわせておととい営業を再開。3か月ぶりに客を迎えました。
(下竹原成美女将)「うれしいですね、遠くからいらしてくださって、わざわざお越し下さったというのがとてもうれしいです」
木佐貫海さん(18)。この春、入社した新人ホテルウーマンです。
「研修中に新型コロナの影響で休みになってしまって、まだ慣れていない部分もあって不安でいっぱいなんですけどきょうから再開ということで仕事を頑張っていきたい」
海さんはこの春、沖永良部高校を卒業。新型コロナウィルスの影響で卒業式も簡素化され、エイサー部の卒業公演もできないままふるさとの島から離れました。
「最初は自分が島を出るという感じがしなくて、見送りに来てくれた人とのテープが切れて自分が島を出るんだと思うと悲しくて涙が止まらなくて」
そして、あこがれだった指宿白水館に入社。
研修を経てホテルウーマンとしてデビューしようとしていた矢先、ホテルは休業に入りました。海さん達新入社員もそれぞれ自宅待機や副業をしながら再開の時を待ちました。
そしてようやく迎えた営業再開。海さんは初めてフロントに立って利用客を迎えました。
出迎えの立ち振る舞いにおもてなしの焼酎や知覧茶など特産品の説明一つ一つが海さんにとって勉強です。
女将もまりんさん達新入社員に期待を寄せます。
(女将)「お客様にあなたがいるからまた来るよと言われるようなそういう風に育ってくれればいいかなと思います。元々いい女性たちですから。素直で優しくてお客さまをもてなすのが大好きというスタッフが入社してくれているのでいっしょに働き甲斐があります」
(海さん)「たくさんのことを勉強しながらたくさんの人にサービスできるように一生懸命頑張っていきたい」
高校卒業から4か月。新型コロナウイルスに翻弄されながらも、ようやく社会人としての一歩を踏み出しました。