• かごしま未来図鑑
  • より良い鹿児島の未来と地域を盛り上げるために活動・奮闘する皆さんをご紹介します。

出水を自転車の街に! 小林友和さん

きょうは、出水を自転車の街にしようと活動に取り組む出水市の小林友和さんです。

出水市の地域おこし協力隊員、小林友和さん(42)。去年5月に発足した出水市サイクルツーリズム推進協議会の「広報隊長」的な存在です。

(小林さん)「こちらに来てから、この自転車を購入して色々な場所に行きだしたので、自分なりのおすすめスポットもあったりして、割と地域の方も知らない場所もあったりします。“外”から来た私がいいなと思ったところもありますね。」

小林さんは愛知県出身。デザイン会社などを経て、海外で働いていましたが、帰国後、「地域」のために働きたいと考え、出水市の地域おこし協力隊に応募。2016年に採用されました。

(小林さん)「色々と移動していたので、故郷という言葉があまりないのですけど、やはり、ここに来て故郷という言葉を感じられるようになって来ました。」


地域おこし協力隊として、出水の魅力を国内外に広げようと考えた小林さん。その中で「自転車」を選んだのには理由がありました。

出水市には、初心者でも走りやすい、出水平野や上級者が好む山が近い範囲にあり、色々なサイクリングコースを設定できるからです。
近年、国内外に自転車愛好家が増える中、小林さんは出水の地形と自転車の組み合わせに大きな可能性を感じました。

去年5月には、出水市に観光関係者などからなる出水市サイクルツーリズム推進協議会が設立され、小林さんはデザイナーとしての経験を生かし、出水市内や周辺を回るサイクリングマップをデザインしました。観光スポットのほか、高低差まで分かるマップになっています。


~武家屋敷を走る~
「これは良い!歩いてくるのとも、車で来るのとも、視線がちょっと違いますね。」
「この道は、本当にタイムスリップしたみたいになるので!」
「自然とペダリングが弱まりますね、ゆっくりと走りたくなります。」


自転車愛好家を出水市に呼び込むため、この春から新たな取り組みも始めました。
「駐輪スタンド」=サイクルラックの設置です。

「自転車乗り、これがあるだけでも助かりますよね。止めるところが無くてどこかに出かけようと思っても掛けるところが無くて。市内にいくつあるのですか?いま21ヶ所なんですが(置きたいという)問い合わせは結構来ています。また増えそうです。」

サイクリング愛好家が乗る自転車=ロードバイクには、スタンドがついていないことが多く、サイクルラックが町なかにあることで、サイクリング客が立ち寄りやすくなります。観光地や飲食店の近くなど現在21か所に設置。設置した店も今後に期待しています。

(エニカフェ・柳迫真智子さん)「え~そういうのがあるんだというところから始まって、この機会で知って、是非参加させてもらえればと思って。せっかく設置しましたし空気入れも用意していますので、沢山の方に利用して頂きたいです」

地元の方と小林さんが話をしているうちに、次のアイデアが沸いて来ました。

「疲れてここに来て甘いものを飲みたくなるんですよ。これから自転車の人が増えてきたらサイクリスト限定メニューとか専門メニューみたいなものがあったら…良いかもですね。面白いですね。」


小林さんおすすめのスポットにも案内してもらいました。

出水市下大川内にある高川ダムです。バードウォッチングを楽しむ人には有名ということですが、一般には知られていません。

まだまだ知られていない出水の魅力を広めて行きたいと話す小林さん。次の一手を考えています。


(小林さん)「今後はレンタサイクルをやりたいと思ってますし、さらに先の目標でいうと別のところで乗り捨てられれば。あとはブルーライン(サイクリングコースを表す車道の線)を引ければと思っています。」

国内外のサイクリストが訪れやすい環境づくりを進め、出水を「自転車の街」にする取り組みが走り出しています。