• かごしま未来図鑑
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鹿屋市を「リノベーション」 大隅家守舎 川畠康文さん

きょうは、空き店舗の改修などいわゆる「リノベーション」で鹿屋市のまちづくりを行う企業、大隅家守舎の川畠康文さんをご紹介します。

鹿屋市で設計事務所を経営する川畠康文さん(41)。2006年に鹿屋市にUターンし、建築の企画や設計をするのと並行して地元の活性化につながるイベントを始めたのがまちづくりに関わるきっかけでした。

(大隅家守舎川畠康文さん)「ここの地で設計事務所に家を頼む人があまりいなかったのでデザインの文化を作ろうというのもあってデザインマーケットというイベントを仕掛けた」
川畠さんらは、2008年から個性的なデザインの雑貨やインテリアを販売する「デザインマーケット」を開催。

2011年からは鹿屋市の北田商店街の空き店舗を使って雑貨などを販売するイベントを行い、おととしにはおよそ1万8000人もの人が訪れるようになりました。
ボランティアによる運営は成功していましたが、川畠さんは未来を見据え、まちづくりの会社設立を決断します。

(川畠さん)「今まではボランティアで商店街でイベントをやったりしてきたがずっとボランティアでやっていくのには限界が来るのでちゃんと会社を作ってイベントや事業を仕掛けることで街に対して継続的に関わっていくことができるんじゃないかと」

川畠さんは継続的なまちづくりを行うため有志4人で2015年に株式会社大隅家守舎を設立。今、盛り上げようと動いているのが「京町」です。
「ここは中央市場があって中央市場通りって言われていたところ、大隅の台所と言われていたぐらいいろいろな市場があった通り」

貸し店舗やシャッターの閉まった店が目立ちますが、去年、空き店舗だった場所をUターン者が改修=リノベーションしてパン屋をオープン。大隅家守舎も飲食店をオープンさせ、通りには、新しい風が吹き始めています。

今月15日、午後6時半。通りに人が集まってきました。行われたのは「京町」の飲食店を食べ歩く「ぶらり京町ガラポンツアー」。

参加12店舗の中からいく店を選ぶのはガラポンです。
参加者は5人1組になり、ガラポンで出た玉の色でこの日回る3店舗が決まります。店選びはガラポンに委ねられるため、普段は行かないお店に入った参加者もいます。

一方、参加した店舗は。

(参加店舗)「違う(初めての)人たちが出入りしてくれたり横に広がってくれればいいなと思っているので今度の若い人たちでの企画はここの通りだけでなく他の通りでもしてもらえれば」

さらに、京町通りでは先月から動き始めたプロジェクトも…。
老舗のおでん屋が入っていた建物の建て替えにともない、新しいスポット「京町わんど」として来年の2月にオープンを目指しています。
もともとあったおでん屋を含め4つの飲食店が入り屋台村のような場所を目指します。

(川畠さん)「わんどは川のたまった場所やよどみという意味なので京町のたまり場みたいになってくれたらいいな」
「ひとつひとつ魅力的なコンテンツを作っていっていろいろな人がそこで楽しんで集まってくることによって街って少しずつ良くなっていくと思う、まだまだこれからなので関わってくれる人を増やしていけると良くなるのかなと思う」

様々なしかけで街を楽しむ人を増やしている川畠さん。鹿屋と大隅を盛り上げるため、楽しみながら挑戦を続けます。