慶応４年５月９日　新政府　新たな通貨制度準備

きょうは慶応４（１８６８）年５月９日です。新政府の太政官代は、今月発行する予定の新紙幣・太政官札を中心に新たな通貨制度を作るため準備を続けています。

新政府で財務を担当する越前福井藩士の由利公正は、新たな通貨制度を作るため準備を続けています。
由利の発案した新紙幣、太政官札は、十両、五両、一両、一分、一朱の５種類の額面で今月発行される予定です。

また、新政府はきょう、旧幕府の銀貨、丁銀と豆板銀を廃止し、新貨幣と交換すると発表しました。

しかし、東征軍の西郷隆盛や軍務官の大村益次郎によって新貨幣発行の準備金が戦費にもっていかれ、貨幣の発行事業は計画通りに進んでいません。新政府が通貨制度を整えるには、まだ時間がかかりそうです。