慶応４年４月２０日　新政府　旧幕府施設を接収

新政府の横浜裁判所は、旧幕府の神奈川奉行所と横須賀製鉄所を接収し、諸外国に通知しました。

諸外国に開かれている横浜は外交・貿易上の重要拠点です。

新政府の行政機関・横浜裁判所の総督、東久世通禧は、きょう旧幕府の神奈川奉行所を接収し、横浜の支配体制を確立。諸外国に通知しました。

また、新政府は横須賀製鉄所についても事実上管理下におきました。

横須賀製鉄所は、旧幕府がフランスの資金援助を受け建設中の造船所です。

レオンス・ヴェルニーらフランス人技術者が常駐し、一部施設はすでに稼働しています。

フランス側は、新政府に対し、「横須賀製鉄所はフランス政府の担保に入っている」と主張しているということです。

横須賀製鉄所の事業を新政府に移管させるため、横浜裁判所は、フランスとの交渉などを薩摩藩出身の判事・寺島宗則に受け持たせることにしました。