慶応4年1月24日 西郷 英国人医師の入京許可求める
きょうは慶応4(1868)年1月24日です。西郷隆盛は鳥羽・伏見の戦いでけがをした兵の治療のため、朝廷に対してイギリス人医師が京都に入る許可を求めました。
今月はじめ、新政府軍と旧幕府軍が戦った鳥羽・伏見の戦いでは、西郷隆盛の弟、従道が鉄砲で撃たれ重傷、いとこの大山巌もけがをするなど、新政府側にも多くの負傷者が出ました。
西郷は、負傷兵の治療のため、大坂にいるイギリス人医師ウィリアム・ウィリスを招こうと、朝廷に許可を願い出ました。ウィリスは、6年前の文久2年(1862)に公使館付きの医者として来日しました。薩英戦争でも従軍し、けがをしたイギリス兵の治療にあたるなど、経験が豊かな医師です。
しかし、外国人が京都に足を踏み入れることに対し、保守派の公家の反発も予想されることから、西郷は、ウィリスの京都入りについて藩主・島津忠義から朝廷へ願い出る形をとりました。また、薩摩藩士の野津鎮雄にウィリスの警護を命じるなど準備を整えています。