慶応4年1月11日 徳川慶喜 江戸に到着
きょうは慶応4(1868)年1月11日です。大坂城から脱出した前将軍・徳川慶喜の乗る軍艦が、江戸・品川沖に到着しました。
鳥羽・伏見での敗戦を受け、徳川慶喜は、6日にひそかに大坂城を脱出。船で江戸に向かいましたが、途中、暴風雨に見舞われ、ようやくきょう、江戸・品川沖に到着しました。
新政府は7日、慶喜追討令を出し軍を江戸に向かわせる予定です。
江戸には、陸軍奉行並の小栗忠順、大鳥圭介ら徹底抗戦を主張する主戦派と勝海舟ら和平派がいて、慶喜が新政府にどう対応するか不透明です。
一方、神戸では、備前岡山藩の兵がフランス水兵と小競り合いをおこしイギリス・フランス・アメリカの公使館守備兵との銃撃戦に発展しました。死者はありませんでしたが、各国は居留地の保護として神戸中心部を占拠しました。新政府発足以来、初めての外交問題です。
長州藩の伊藤博文が交渉にあたる予定ですが、朝廷は諸外国に対して、新政府樹立を宣言しておらず、交渉は難航が予想されます。