明治元年12月4日 薩摩出身3人が外国官職員に
きょうは明治元(1868)年12月4日です。イギリスに留学経験がある薩摩藩出身者3人が、外国官の職員として東京勤務を命じられました。
新政府は、きょう外国官判事・町田久成、外国官権判事の森有礼と鮫島尚信に東京での勤務を命じました。
いずれも薩摩藩出身で、3年前の慶應元年(1865)には薩摩藩英国留学生としてイギリスに派遣されました。
鮫島と森はアメリカにも渡り、今年6月に帰国しています。
新政府は先月、東京で外国人との貿易を許可し、築地には外国人居留地ができるなど東京の国際化が急速に進んでいます。新政府は、欧米の事情に詳しい町田、森、鮫島を東京に勤務させ、東京や横浜での外交に当たらせる方針です。
誕生間もない新政府は人材不足で、森は、外国官権判事のほかに議院制度について検討する議事体裁取調係と教育制度を検討する学校取調係も兼ねており、多忙を極めているということです。