明治元年10月25日 旧幕府軍 箱館ほぼ制圧
きょうは明治元(1868)年10月25日です。榎本武揚率いる旧幕府軍は、箱館をほぼ制圧しました。
榎本軍の旧幕府歩兵奉行・大鳥圭介や新撰組の土方歳三らは、箱館周辺での戦闘で新政府軍を下し、歴戦の力を見せ付けました。対する箱館府知事の清水谷公考と新政府軍は、昨夜、五稜郭を放棄し、きょう秋田藩などの船で青森へ退却しました。
清水谷が早々に撤退を決めた背景には、榎本軍が持つ開陽丸などの軍艦の存在があるとみられます。
海軍力に勝る榎本軍の艦艇が箱館湾に展開すれば、本州からの援軍は蝦夷に入れず、五稜郭は孤立します。孤立より撤退を選んだ新政府軍ですが、慌しく撤退したため五稜郭には、負傷した兵士の一部が取り残されているということです。
榎本軍はあすには五稜郭を占拠し、軍艦を箱館湾に移す予定です。蝦夷地の南端は、ほぼ榎本軍に制圧されることになり、新政府側の出方が注目されます。