• 幕末維新ニュース
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明治元年10月18日 榎本艦隊の動きに緊張高まる

きょうは明治元(1868)年10月18日です。旧幕府海軍の榎本武揚ひきいる艦隊が、蝦夷地へと向かいつつあり、緊張が次第に高まっています。

蝦夷へ向かう榎本艦隊は、きょう津軽海峡の下北半島を北上したあと針路を西に変え、箱館をめざしています。

この動静を知った新政府の箱館府知事・清水谷公考は、弘前藩に対して、応援の出兵を求めました。蝦夷地の情勢は、緊迫の度合いを強めています。

一方、天皇が滞在している東京では、戦争は終結したかのような雰囲気となっています。イギリス公使付きの通訳官アーネスト・サトウによりますと、きのう、品川の先の名所、梅屋敷に遊びにいったところ、大山巌ら薩摩藩兵の一行と出会ったということです。

大山は、西郷隆盛のいとこで、会津攻めなど東北での戦争に参加し、鹿児島へ帰るところでした。サトウは大山らと盛んに杯を酌みかわし、宿場の川崎まで一緒に歩きましたが、東海道は、帰国する薩摩藩士と、徳川家が移った駿府へ向かう旧幕臣で、いっぱいだったということです。