夏休みの自由研究 この土日が「ヤマ場」の子も 間に合うにはどうすれば?(2023年8月18日放送)

夏休みはあと2週間ほどですが、21日の出校日が自由研究などの宿題の提出期限で、この土日が勝負!という子どももいるのではないでしょうか?時間がない中でも手軽にできる自由研究を紹介します。


Q.どのくらい宿題残っている?
(3年生)「4つくらい」
(1年生)「3個くらい」
Q.自由研究は終わった?
(3年生)「途中、今やっている」

Q.自由研究はいつ出す?
(4年生)「8月21日。まだ終わってない。鉱物の自由研究をしている。20種類くらい(見つけた)」「(今から)博物館の人に石の名前を聞いて教えてもらおうと」
Q.夏休みの宿題の中で何が一番大変?
「自由研究が一番大変」

夏休みの宿題の中でも特に大変な自由研究。短時間で手軽にできるものはないのでしょうか?

音や形の仕組みなどを研究する鹿児島大学理学部の秦浩起准教授に教えてもらいました。秦准教授が3つあげた自由研究の一つが・・。

(秦鹿児島大学・物理学専門 秦浩起准教授)「3色の光を使った実験です。ライトを使います。赤と緑と青のライトならなんでもいい」

懐中電灯3本に、100円ショップなどで手軽に購入できる赤・緑・青のセロファン紙を貼り付ければライトができます。

(秦浩起准教授)「3つの光を混ぜてみるとどうなるでしょう。緑の光に赤の光を混ぜると黄色に。同じように、緑の光に青の光を混ぜると水色の光に。3つ目の光を混ぜてみると、白っぽい光になります」

LEDライトやコンピューターの画面などは3色の光の原理を使って色を作り出しています。

(秦浩起准教授)「赤を弱めてみたり青を強めてみたり、整理して実験すると良いと思います」

この実験の謎を解きあかすポイントは?

(秦浩起准教授)「『光の三原色』と『目の仕組み』を調べると、どうしてそうなるのかわかって面白いと思う」

2つ目は、お弁当に入っているおかずカップと食器用洗剤を使った実験です。水の入った容器とつまようじも用意しましょう。

(秦浩起准教授)「容器に水を入れておかずカップを浮かべています。つまようじでカップの後ろをつついても、当然動かない」「つまようじに食器用洗剤を先端につけると・・・」

なんと、洗剤を付けたつまようじではカップが逃げていくような動きをしました。

(秦浩起准教授)「カップを2枚重ねて3枚重ねてと、枚数を変えたらスピードがどう変わるか調べてみると、よい自由研究になると思います」「水には『表面張力』が働いています。洗剤の『界面活性剤』という成分を調べると、どうして動くのか分かると思います」

そして3つ目の実験は。

(秦浩起准教授)「リコーダーを使った理科の実験をしてみましょう」「普通のリコーダーの外れる部分(口を付ける部分)を外しても、この部分だけでも音が鳴る。このリコーダーに自分で作った紙のパイプをはめて吹いてみると・・・音が変わります」「パイプの長さを変えてみて、どう音が変わるか実験してみると面白い」

現在は、スマートフォンなどに音の高さを図るアプリがあるため、音の変化を耳だけでなく数値化して調べることもできます。

(秦浩起准教授)「ほかの楽器も、長さが変わると音の高さが変わるものがあるので、探してみると面白い」

テーマ選びでつまづいてしまうことも多い自由研究ですが、秦准教授が今回選んだ3つの研究は、いずれも家庭や学校にあるもの。些細な事でもいいので、自分の身の回りから疑問を見つけることがポイントです。
そして、その答えをすぐにインターネットなどで調べるのではなく、自分で予想し確かめる方法を考えることが、自由研究につながるといいます。

(秦浩起准教授)「そんなに難しく考えなくても、意外と自分たちの身近なところに不思議だなと思うことがたくさんあるので、それを調べるといい」「大切にしてほしいのは、インターネットで先に結果まで調べると楽しくなくなってしまう。自分で実験をやってみて、その後どうなるのか考えたりインターネットで調べたりすると面白いんじゃないかと思う」