馬毛島で太平洋戦争時の認識票見つかる 近くで人骨も 西之表市教委が発表 鹿児島(2023年7月19日放送)
アメリカ軍の訓練移転が計画され、自衛隊の基地建設が進む馬毛島で、太平洋戦争時の「認識票」とみられるものが見つかっていたことが分かりました。
市教育員会などによりますと、馬毛島で発見されたのは、人の骨や歯のほか、所持品とみられる金属プレートやボタンなどです。
去年10月の文化財調査で、馬毛島の南西の海岸で人の骨や歯などを見つけ、種子島警察署に報告したということです。警察が捜査しましたが、遺体の人数や死因、身元などは分かりませんでした。
一方で、遺体の近くで見つかった金属プレートに「潮八九八四」の文字が確認されたことから、市教委は、太平洋戦争中の1944年に東シナ海で撃沈された「りま丸」に乗船していたとされる独立混成第19旅団の将兵の認識票ではないかとみて、厚生労働省に今月、情報提供しました。今後、持ち主などの調査が行われるということです。
(西之表市教育委員会文化財係 鮫島斉係長)「以前、厚生労働省が遺骨収集事業を行っていた場所だったので、それに関連するものなのかなと思い、情報提供をしっかりした」
市の文化財調査では、滑走路や駐機場の整備が予定されている島の中央部で3万年以上前のものとみられる石器などが見つかり、今月21日まで発掘調査が行われる予定です。