新型コロナ 鹿児島県内、新たに4人感染 「勝負の3週間」でも増加

新型コロナウイルスの感染者は鹿児島県内では17日、新たに4人発表されました。国が16日まで呼びかけた「勝負の3週間」の期間中の感染者は、その前の3週間の2倍以上となるなど、県内でも感染拡大が続いています。

新たに感染が確認されたのは、鹿児島市の50代の男女と20代女性、鹿屋市の20代女性のあわせて4人です。鹿児島市の50代男性は鹿児島市の接待を伴う飲食店で発生した感染者集団=クラスター関連、鹿屋市の20代女性は鹿屋体育大学のサークル活動で発生したクラスター関連、残る2人はすでに感染が確認された人の接触者です。

県内の感染者は累計862人になりました。療養者は16日時点で164人で、重症は1人です。

一方、政府は16日までの3週間を「勝負の3週間」と位置づけ、新型コロナ対策を集中的に行う時期として呼びかけていましたが、期間中、鹿児島県内では感染者集団=クラスターが4件発生。
今月9日にはこれまでで最多の1日に40人の感染者が発表されるなど、期間中の3週間の感染者は251人に上りました。期間前の3週間の感染者数は119人だったため、「勝負の3週間」で2.1倍に増えたことになります。

自治体別では期間中、感染者が確認されたのは、22の市と町に上ります。特にクラスターが発生した鹿児島市、徳之島3町、出水市、鹿屋市では感染者数が多くなっています。
感染者の年代別の内訳は、40代が21.4%と最も高くなっています。高校や大学のサークル活動でのクラスターも発生したことから、10代が16.9%、20代も11・9%となっていて、全体的に40代以下の若い世代の比率が高くなっています。

さらに感染経路別に感染者の割合をみると、4件のクラスター関連が6割以上を占めています。ただ、クラスター関連以外の感染者も35.5%に上り、感染者が最も多い徳之島のクラスターを上回っています。

県内の入院患者数は15日時点で70人で、病床の占有率は20.47%。警戒基準をステージ3に引き上げる際の指標の一つ「20%以上」を上回りました。ただ重症者は1人、重症用病床の占有率は2・6%で、ステージ3の指標「25%以上」を下回っていて、県は「ひっ迫の状況に至っていない」としています。

これから年末年始を迎え人の移動や会食の機会も増えることから、県は手洗いをして3密を避けるなどの感染症対策の徹底をよびかけています。