新型コロナ5類引き下げ 5類だからもう安心?個人判断? 医師の見解は
新型コロナが5類に引き下げられ、感染対策は個人の判断に委ねられることになりました。今後、マスク着用などの対策をどのようにしていけばいいのか?医師に聞きました。
コロナ対策として定着してきたマスクの着用。3月13日から個人判断となっていますが、病院や高齢者施設の訪問時、さらに重症化リスクが高い人が感染拡大時に混雑した場所に行く場合などは着用が効果的とされていて、いつとっていいのか迷っている人も多いようです。
鹿児島市のすえもりクリニックの末盛徹院長は、感染リスクがなくなったわけではないので、状況を見ながら判断してほしいと呼びかけます。
(末盛院長)「コロナの数はもちろん増えると思う。マスクは飛沫の大部分を抑えることができるが、それを外す機会が増えるということは、それを吸い込む機会が増えるので。それでも良いという方針に国がしているだけで、コロナが今後増えないから緩和しているわけではない」
末盛院長がもうひとつ懸念するのが、5類引き下げで検査費などが自己負担となることで、検査をちゅうちょする患者が増えることです。
(末盛院長)「感染の可能性があるので検査をしていきましょうとすすめるが、いくらかかりますか?と聞く人が増えてきた。一定の割合でやっぱりいいという人もいる。かといって本当に検査しなくていいのか、色々考えるところがある」
そして県は、発熱時はかかりつけ医などに相談するよう求めています。このクリニックでは、コロナ感染者が来た場合でも対応できるよう、感染が疑われる人とそうでない人の入り口を分けたり、車内で診察を行ったりする発熱外来を続けることにしています。
ただ、医療機関側の負担を減らすためにも、まずは事前の電話予約などをし、来院時はマスクを着用するなど、基本的な対策はしてほしいと話します。
(末盛院長)「5類相当になったとはいえ、コロナ自体の感染力や重症化リスクが変わったわけではない。高齢者や重症化しやすい基礎疾患がある人と会う場合、マスク・手洗いといった基本的な感染対策をしていただければ」