コロナ・インフル同時流行で薬局は品薄「供給めど立たず」 鹿児島県

新型コロナとインフルエンザが同時流行する中で、鹿児島県内でもかぜ薬などが品薄になっていて、薬局は対応に苦慮しています。

(ゆうゆう薬局荒田店 古川哲平店長)「昨年11月下旬ぐらいから。それまでもジェネリック薬品を全般に出荷規制がかかっていたが、より一層、かぜ薬を中心に品薄になっている」

鹿児島市荒田にある薬局です。病院から処方された薬を患者に出していますが、「第8波」の感染が広がり始めた去年11月下旬ごろから解熱剤やせき止め、のどの痛みの薬などが不足しているといいます。
調剤室に並ぶ薬の箱の中は在庫が少ないもののあり、「出荷規制」の付箋が貼られたものも。

(古川哲平店長)「今までは翌日、または午前だったら午後に来ていたのが、今月は「あと2回までしか納品ができない」とか、「今月はもうこれっきり」とか、そういうような状況も今はあります」

また、後発のジェネリック医薬品も、業界で、製造上の不正による業務停止命令が相次いだことから、おととしから供給不足が続いています。通常処方している薬が出せず、同じ効果のある別の薬に変えざるを得ない場合も起きていると話します。

(古川哲平店長)「1番迷惑をかけているのは患者。成分や効能効果は変わらないが、見た目が若干変わるので、同じ薬と言われても、ちょっと気になる人もいると思うので、そういったところが大きな影響かと思う」

この薬局では、同じ入荷システムを使う県内およそ40店舗で薬を融通し合っていますが、それでも足りない場合は、医師に別の薬を処方してもらうよう依頼するといいます。

(古川哲平店長)「(医師に)事前に「この薬が出荷規制かかってるので、別の薬もご検討ください」と事前に伝えた上で、患者に適切な医療をサービスできるようにしている」

関係者は必要な人のもとに薬を届けるため、厚生労働省に不要な買占めを防ぐよう要請しています。ただ、供給改善のめどは立っておらず、厳しい状況はまだ続きそうです。