九州では鹿児島と大分だけ“感染者増加” 専門家「対策続けて」
鹿児島では新型コロナの先週1週間の感染者数が前の週を上回りました。これは7週ぶり、九州7県では鹿児島と大分だけです。
専門家は、感染力が強いと言われる「BA.2」による再拡大も懸念されるとして、対策の徹底を呼びかけます。
県内の1週間ごとの感染者数は、2月上旬をピークに減少していましたが、先週は7週ぶりに増加に転じました。一方、病床使用率は今月26日時点で31.8%と、“まん延防止等重点措置”の適用最終日の今月6日を下回ったものの、人口10万人あたりの感染者数や療養者数は上回っています。
懸念される感染の再拡大。特に若い世代で増えていると専門家は指摘します。
(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)「10代20代の陽性者が増えている。春休みを迎えて、歓送迎会など飲み会が増えている状況。その影響が大きいのでは」
感染者を年代別に見ると、県内で今月6日まででまん延防止等重点措置が解除されて以降、50代以上の割合は減っているものの、10代や20代の割合は増えています。
(西教授)「保育所などでの流行はまだ続いているが、活発な行動によって、10代後半から20代(の感染者)が急増している状況」
一方、九州各県を見ると、先週の感染者数はほとんどの県が先々週を下回りましたが、鹿児島と大分だけは増加に転じ、特に、鹿児島の増加率は大分を上回っています。
西教授は「理由ははっきりしない」としながらも、感染力が強いとされるオミクロン株の亜種・「BA.2」が影響している可能性があると話します。
(西教授)「BA.2の株が鹿児島でも増えている。感染力が少し強まるので、その影響もあるかもしれない。(BA.2の割合は)東京などの増え方と同じレベルで急増しているのが現状」
その上で、人の動きが増える時期を迎えるため、気を緩めず対策を続けてほしいと話します。
(西教授)「まん延防止の解除が感染対策も解除というように受け止められているきらいがあると思う。宴会などでのリスクは以前と変わっていないことを前提に、行動をしていただきたい」