鹿児島県内で初確認「オミクロン株」 専門家に聞く
鹿児島県は5日、新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」が県内で初確認されたと発表しました。「オミクロン株」とはどんな特徴を持つ変異株で、どのような対策が必要なのか。感染症の専門家に聞きました。
県は5日、男女5人が新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」に感染したと発表しました。感染症が専門の鹿児島大学大学院の西順一郎教授は、全国で感染者が急増している背景にはオミクロン株の広がりを指摘します。
(西教授)「5人が報告されて、県外からの帰省客との接触があって広がっている状況だと思う。ただ5人は検査をしてわかったのはそれだけですので、もう既に多数オミクロン株の感染者は出ていると思う」
オミクロン株は去年11月に南アフリカで確認された新たな変異ウイルスで、従来の変異株より発症までの潜伏期間が3日ほどと短く、感染力が高いのが特徴だとされています。
(西教授)「感染してから発症するまでの期間が、デルタ株も少し短くなってたんですけども、今3日ぐらいに縮まっているということで、1人の人から次の発症者が出るまでの期間が、どんどん短くなっていて広がりやすい。感染者・陽性者がどんどん出てきて急増するのが特徴」
オミクロン株は、重症化するリスクはこれまでの変異株に比べて低いとみられているものの、西教授は、高齢者や基礎疾患がある人にとってはリスクは従来と変わらないとし、感染対策に努めるよう強調します。
(西教授)「高齢者が感染すると、また基礎疾患がある人が感染すると重症化することは、コロナウイルスの特徴として変わってないので、そういう方を気をつけないといけない。若い方でも、風邪と一緒という考えは危険。これまでみられていた後遺症の問題も、オミクロン株ではまだわかっていませんので、決して油断することなく感染を予防する必要があると思う」
さらにオミクロン株では、ワクチンを接種した人も感染するブレイクスルー感染がでることも特徴で、5日に県内で確認された5人も2回のワクチンをすでにうっていました。
西教授は、3回目のワクチンを接種することでより高い免疫効果が期待できるとして、3回目のブースター接種の必要性を説きます。
(西教授)「ワクチンを打ってるから大丈夫というような安心感が、オミクロン株には通用しない。3回目を接種すれば何とかこれまでの変異株と同じ程度に免疫ができますので、3回目接種は意義があると思いますし、できるだけ早く打ってほしい」