オミクロン国内初確認 「3回目」ワクチン 鹿児島県内の医療機関に到着

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン」が30日、国内でも初めて確認されました。世界的な感染拡大も懸念される中、国内では12月1日から3回目のワクチン接種が始まります。1日から医療従事者への先行接種が始まる鹿児島県内の医療機関に30日、ワクチンが到着しました。

鹿児島市の池田病院に30日午後、到着したのはファイザー社製の新型コロナウイルスのワクチンです。
(薬剤師)「(Q、何人分ですか?)きょうは42人分届きました。今度また追加で発送されてくる予定です」

新型コロナウイルスのワクチンは、2回目の接種から半年以上が過ぎると効果が薄れるとされていて、国は、2回の接種を受けた18歳以上のすべての人に、無料で3回目の接種を行う方針です。2回目を接種してから8か月以上経っていることが条件。鹿児島市では、12月1日から1か月で医療従事者などおよそ6000人が先行して受けることになります。

30日にワクチンが届いた池田病院では、12月1日から1月にかけて、職員およそ80人に順次、接種を行う予定です。
(薬剤師)「ちょっと緊張はしますが、早く免疫をしっかりつけて仕事に専念していきたいと思います」

鹿児島市では30日に開会した12月定例会に、3回目の接種の事業費およそ19億円などを含む補正予算案が提案されました。

鹿児島市では医療従事者のあと、1月以降、65歳以上の高齢者が、それ以外の対象者は来年3月から7月末にかけて順次、受けることになります。

県内は30日まで9日連続で新たな感染者の発表はなく、累計は9103人のままで、29日時点で療養者もなしです。月別の感染者数も今月は2人で、去年6月以来、1年5か月ぶりに1桁となるなど、感染状況は落ち着いてきています。

一方、世界各国で新たな変異ウイルス「オミクロン」の確認が相次いでいて、国は30日、ナミビアから成田空港に到着した男性の感染が確認されと発表。国内で初確認となりました。

その感染力やワクチンの効果については専門家の検証が進められていますが、県医師会の会長も務める池田病院の池田琢哉院長は、「第6波」を抑えるためにもぜひ、ワクチン接種を受けてほしいと話します。

(池田病院 池田琢哉院長)「第6波は来ると考えておかないといけない。感染防御という意味ではワクチンを打って、抗体価を上げて感染する率を下げておく、そういうことが非常に大事。特殊な事情がない人はぜひ、ワクチンを打っていただきたい」

なお、県では現在のところ3回目接種については大規模接種を実施する予定はなく、それぞれ医療機関での個別接種や市町村単位の集団接種、また、職域接種で受けてもらいたいとしています。