4日連続で感染者1桁 専門家「次の波に備えワクチン接種を」

鹿児島県内の新型コロナの感染者は8月をピークに減少に転じ、23日まで4日連続で1桁となっています。鹿児島市では、24日から一部の飲食店で酒類の提供が再開されるなど制限緩和の方向に向かう中、専門家は、「”次の波”に備え、今のうちにワクチン接種を進めることが重要」と警鐘を鳴らします。

県内の新型コロナの感染者は、先月、連日100人を超える日が続き、19日には251人と過去最多を更新しました。その後、今月に入ってから減少傾向に転じ、23日まで4日連続で1桁が続いています。

日本感染症学会が認定する専門医で、済生会鹿児島病院の久保園高明院長は、8月に感染者が急増したことで危機感が強まったことが感染者が減った要因だと指摘します。

(済生会鹿児島病院 久保園高明院長)「(8月の)爆発的な増え方は、今までにないものだったので、鹿児島、全国の方が、相当な危機感を持った。人の往来があっても、接触するときに、感染対策を十分気を付けた効果が出たと思う」

県は、24日から、鹿児島市の飲食店のうち感染対策の基準を満たした「第三者認証店」で酒類の提供を認めます。
久保園院長は、制限を緩めれば、感染者は増えると指摘し、『次の波』=第6波を最小限に抑えるには、今のうちにワクチン接種を進めることが重要だと強調します。

(済生会鹿児島病院 久保園高明院長)「規制を緩めれば必ず増えてくる。その増え方を最小限に抑えることが大事。感染者が少ない状況をできるだけ長く保ち、その間に少なくとも希望している人のほとんどにワクチン接種がまわることが大切」

そして県内のまん延防止等重点措置などが解除されても、感染対策は続けてほしいと訴えます。

(済生会鹿児島病院 久保園高明院長)「ワクチンも半分以上の方が打ち、新しい治療法も少しずつ出てきている。ただ、気が緩んで感染対策がおろそかになれば、必ず次の波がくる。リスクの高い行動は絶対しない、基本的な感染対策を続けることが必要」