ワクチン供給 県内7月は要望の4割 不足懸念も

国から鹿児島県に配分される新型コロナワクチンの7月分の供給量が、希望の4割にとどまる見込みであることが分かりました。
MBCが7日に県内全ての市町村に取材したところ、16の市と町で「8月の接種分が不足する可能性がある」ことが分かりました。予約の受け付けを縮小する動きも出ています。

県によりますと、先月、国から届いたワクチンの量は、県全体で49万230回分でしたが、7月分の供給は31万1220回分で、希望のおよそ4割となる見込みです。さらに、河野大臣は6日、8月と9月の供給量についても7月とほぼ同じ量を配分すると表明し、県内では今後、ワクチン不足が懸念されています。

MBCが7日に県内43市町村に取材したところ、回答があった41市町村のうち、ワクチンの供給が「足りている」と答えたのは、三島村、十島村、長島町、垂水市、錦江町、南大隅町、南種子町、屋久島町、大和村、宇検村、龍郷町、天城町、伊仙町、和泊町、知名町、与論町以上16市町村です。

一方、7月分は確保できているものの、8月の接種分が不足する可能性があると答えたのは、鹿児島市、日置市、いちき串木野市、枕崎市、指宿市、南さつま市、南九州市、薩摩川内市、霧島市、伊佐市、湧水町、姶良市、鹿屋市、曽於市、中種子町、喜界町以上16市町です。

このうち中種子町では、5日から新規の予約受け付けを一時停止し、供給のめどが立ち次第、再開します。また、日置市、いちき串木野市、指宿市、南九州市では、新規の予約受け付けを縮小したり、接種券の発送を遅らせたりするなどの対応をとっています。
ある自治体の担当者は、「国の要請に合わせて接種を前倒しで進めてきたのに、計画を変えざるを得ない」と話していました。

残る阿久根市、出水市、さつま町、志布志市、大崎町、東串良町、肝付町、奄美市、瀬戸内町の9つの市町は、「8月の接種分まではワクチンは足りているものの、9月以降は見通せない」と答えました。