ワクチン大規模接種1回目終了 夏以降は検討中断

県が鹿児島市と鹿屋市で行った新型コロナワクチンの大規模接種は、3日に1回目の接種が終了しました。一方、夏以降に検討していた64歳以下の大規模接種については、ワクチン確保の見通しが不透明なことから、検討を見合わせていることが分かりました。

県による1回目の大規模接種は、鹿児島市の会場が6月20日から7月3日まで、鹿屋市の会場が6月21日から7月2日まで行われました。

県によりますと、2つの会場では当初は1万9840人の接種が見込まれていましたが、結局65歳以上の高齢者3106人と、18歳から64歳までの1万6938人の合わせて2万44人が1回目の接種を受けました。

県は当初、大規模接種の対応を65歳以上としていましたが、予約者が定員を大幅に下回ったため、対象者を「18歳から64歳」に拡大。これに伴い、予約サイトにはアクセスが集中しサーバーがダウンしたほか、予約確定のメールの誤送信が複数回起きるなど混乱もありました。

県は、混乱については「お詫びする」とする一方、「多くの64歳以下の接種が進んだことは一定の成果として捉えている」としています。
なお、会場では接種後にめまいや動悸、頭痛などの副反応を訴える人が80人いましたが、国への報告が必要な重いアレルギー反応、アナフィラキシーの発生例はなかったということです。

県は2回目の大規模接種を当初の予定通り、鹿児島市の会場では7月18日から31日に、鹿屋市の会場では7月19日から30日に行う予定です。

そして、県は64歳以下を対象にした大規模接種についても夏以降に行う方向で検討を進めていましたが、国内で自治体の大規模接種や企業や大学などが行う「職場接種」に使われるモデルナ社製のワクチンが不足し、国からの供給の見通しが立っていないことから、検討を中断しているということです。

国がまとめた4日時点の県内の医療従事者を除くワクチンの接種状況です。
【全体】
1回目を済ませた人 36万3833人(接種率22.32%)
2回目を済ませた人 17万3891人(接種率10.67%)

【65歳以上の高齢者の接種率】
1回目を済ませた人 66.70%
2回目を済ませた人 33.09%