新型コロナ 10代以下の感染増加 専門家に聞く
10代以下の子どもたちの感染も広がっています。2学期が迫る中、子どもたちの感染拡大を防ぐにはどうしたらいいのか、専門家に聞きました。
今月の鹿児島県内の10代以下の感染者数を発表日ごとにまとめたものです。6日までは一桁でしたが、7日以降は2桁が続いていて、20日には62人となりました。さらに感染者のうち10代以下の割合は、今年1月から7月までは12.97%でしたが、今月は22.09%にまで上昇。子どもの感染が急増しています。
なぜ増えたのか?従来より感染力が強い「デルタ型」のウイルスが広がったことに加え、感染症が専門の鹿児島大学大学院・西順一郎教授は、夏休みの帰省などに伴って親世代の感染が増え、家庭内で広まったことが要因とみています。
(西順一郎教授)「親が帰省した人などと一緒に会食する機会があり、そこで感染して同居する子どもたちにうつっている状況が見受けられるので、家庭内感染が大きい」
子どもの感染拡大については政府も懸念を抱いています。
(西村経済再生担当相)「夏休みが終わり新学期を迎えるにあたり、子どもたちへの感染も懸念される」
25日に開かれた政府の分科会では、2学期を迎える学校での感染拡大を防ぐため、教職員へのモニタリング検査や、9月上旬からの抗原検査簡易キット最大80万回分の配布など対策も示されました。
しかし、子どもたちの多くは12歳未満で対策の柱となっているワクチン接種の対象ではありません。では、どうやって学校での感染拡大を防ぐのか?西教授は教職員のワクチン接種が重要になると話します。
(西順一郎教授)「先生たちが感染すると子どもたちへの広がりが顕著になるから、先生たちがワクチンを2回接種することが、何よりも学校での集団発生を防ぐ最も重要なこと」
そして、子どもたちも発熱やのどの痛みなど、少しでも体調が悪い場合は登校を控え、より効果の高い不織布マスクを着用するなど、対策を徹底するよう呼びかけます。
(西順一郎教授)「症状が少しでもある場合は登校を控える。先生たちは勤務を控えることを守ることが大事。同居する大人に症状がある場合も登校に慎重になることが大事。
先生たちは必ず不織布マスク、子どもたちもサイズが合えば不織布マスクを優先してほしい。少しでも効果の高いマスクを使うことが大事」