コロナ差別防止へ コンビニレジ画像で呼びかけ

新型コロナの感染拡大に伴って、人権問題の相談窓口には感染者や医療従事者、その家族への差別や偏見などに関する相談が増えているといいます。そうした状態を少しでも解消しようと、コンビニエンスストアである取り組みが始まりました。

ファミリーマートは3日から、鹿児島県内全263店舗のレジの液晶画面で、ある画像の表示を始めました。それは、新型コロナに関連した誹謗、中傷、差別をなくそうと呼びかけるものです。

(鹿児島人権擁護委員協議会 大迫みちよ会長)「コロナ禍の中で偏見、差別、誹謗中傷がどれだけ多くの方に影響を与えているのか、再認識して頂きたいと思って啓発活動に務めています」

(南九州ファミリーマート経営企画室 坂元大介マネージャー)「買い物ついでに目に止まることで、皆さんの心に止まって頂くことを期待しています」

鹿児島地方法務局によりますと、新型コロナに関連した差別などの人権問題に関する相談は県内でも増えていて、今年は7月までに60件、去年1年間の70件余りに迫る数となっています。

(鹿児島地方法務局 畠田悟課長)「近所の人からの誹謗中傷を受けたりという相談があります。あるいは感染者がでたお店の従業員の方々から、感染したことを理由に辞めてくれという話をされたという相談もあった」

こうした差別などの背景には、知識が十分でないまま、不確かな情報に踊らされてしまったケースもあるとして、法務局などはより多くの人にこうした状況を知ってほしいと、幅広い年代の人が利用するコンビニで、今月30日まで呼びかけをすることにしています。

(鹿児島人権擁護委員協議会 大迫みちよ会長)「多くの方が画像を見て、自分を振り返って頂き、誰かのことではなく自分のこととして捉えてくださいねと、声を大にして言いたい」

なお、鹿児島地方法務局ではこうした相談を「みんなの人権110番」電話番号0570-003-110や、法務局や各支局の窓口で受け付けています。