コロナワクチンQ&A 副反応とは?出たらどうすれば?

新型コロナワクチンの疑問に答える「ワクチンQ&A」です。接種が進む中で気になるのが、接種後に体調不良などの好ましくない症状が出る「副反応」です。どのような症状が出ることがあるのか?そして出た場合はどう対応すればいいか?日本感染症学会が認定する専門医・済生会鹿児島病院の久保園高明院長に聞きました。

鹿児島県内でも進む新型コロナウイルスのワクチン接種。ワクチンを体に入れることで免疫反応を得る効果がありますが、「痛みや腫れ」「頭痛」、そして「発熱」「吐き気」「下痢」などの副反応が出ることがあります。

厚生労働省のまとめでは、「接種した部位の痛み」が1回目も2回目も9割以上の人に出ていて、2回目の接種では「倦怠感」が7割近く、「頭痛」が半数ほど、また「37.5度以上の発熱」が4割近くに出ています。なぜ、副反応が出るのでしょうか?

(久保園院長)「ワクチンが体の中に入って、それが反応して免疫ができる、それに伴って熱がでたりすると言われている。副反応が多く出るというのは、体の中で免疫を作るということがきちんと行われている印とみていい」

また、副反応の多くは数日で解消するものの、若い人ほど強く、1回目より2回目の接種後に強く出る傾向があるといいます。

(久保園院長)「明らかに若い人のほうが副反応は強い。老人ホームなどでワクチンを打つが、高齢な方はほとんど起こらない。若い人、元気な人というのは免疫をたくさん作る力があるから、それによる副反応だと想像される」

県は、接種後の「副反応」について相談を受け付けるため、コールセンターを設置していて、電話番号099-833-3221で、土日・祝日を含めて午前10時から午後5時まで受け付けています。

ただ、どれくらい数の人にどれだけの副反応が出ているかについては県は独自に集計しておらず、医療機関からの情報を国が吸い上げ集計する仕組みになっています。そのため、熱や痛みなどがつらい場合は、医療機関などに相談することは、副反応に対応するだけでなく、社会的な影響を調べる上でも大切になります。

(久保園院長)「症状が強い場合は解熱鎮痛剤など、慣れている薬があれば飲んでも大丈夫だと思います。ただ、特別な病気がある方、治療を受けている方は、副作用が出ることがあるから主治医に相談してほしい」

リスクへのおそれから一部で接種回避の動きの要因ともなっている「副反応」。一方で接種によって得られる利益もあるとして、国はリスクと利益をきちんと比較した上で、接種についての判断をしてほしいと呼びかけています。