明治元（１８６８）年１０月２６日　旧幕府軍　五稜郭を占拠

明治元（１８６８）年１０月２６日です。蝦夷の新政府軍を退却させた榎本武揚率いる旧幕府軍は、箱館の要塞五稜郭を占拠しました。

榎本軍の大鳥圭介と土方歳三は、きょう兵を率いて五稜郭へ入りました。

五稜郭は旧幕府が築いた西洋式の要塞で、新政府が箱館府と兵を置いていましたが、きのうまでに撤退しています。その五稜郭には、箱館府の応援に入っていた福山藩の藩兵のうち、重傷者が取り残されていました。榎本軍の医師・高松凌雲は、フランスに留学し医学を学んでいて「けが人に敵も味方もない」として、敵である福山藩兵の治療に当たったということです。

いっぽう東京では、天皇の東幸の御祝儀として、民衆に酒が振舞われることになりました。徳川家や旧幕府勢力に同情的な江戸っ子に、新政府を受け入れてもらう目的があるとみられます。