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クラフト作品集めたイベント10年 ash 中原慎一郎さん

きょうは、陶芸や木工、革製品など、作家の作品をあつめたイベント、アッシュを10年間続けている中原慎一郎さんです。
この10年で鹿児島にどんな変化をもたらしたのか。岡田アナウンサーの報告です。

中原さんのサポートで立ち上がったイベント「ash satsuma Design&Craft Fair(アッシュ・サツマ・デザイン&クラフト・フェア)」。県内各地の雑貨店やカフェなどでクラフト作家の作品を展示、販売するイベントです。
10回目の今年は、今月23日に始まりました。

アッシュの特徴は、人と人とのつながりや、モノや場所との出会いを生み出すこと。
いろんな場所で、いろんな人に作品に触れてもらおうと、展示するのは雑貨店やカフェ、ホテルなど様々です。


今年は鹿児島市内を中心に、指宿市、姶良市、鹿屋市の39店舗を展示場所に、60組あまりの作家が参加しています。

アッシュをサポートしている一人、南さつま市出身の中原慎一郎さん(46)。
店舗のインテリアデザインのほか、家具や小物なども展開するデザイン集団「ランドスケーププロダクツ」の代表です。


2008年に鹿児島の仲間と、「アッシュ・サツマ・デザイン&クラフト・フェア」を立ち上げました。

(中原慎一郎さん)「鹿児島県でクラフトに関する、デザインに関するイベントが、自分たちが望むようなものが無かったので、手探り状態で自分たちで始めた」

アッシュを初めて10年。毎年参加する作家もいますが、いつも新鮮な驚きがあります。
鹿児島市照国町の革職人、飯伏正一郎さんは、アッシュの第1回から参加している1人です。
(中原さん)「ここまでできるんだという革の可能性というかそういうのがすごく、逆にここまでできるんだ革でって、僕も初めて思いました」

アッシュが大切にするのは人と人とのつながり。ひとりコツコツとものづくりに打ち込む作家にとっても、良い機会になっています。

(飯伏正一郎さん)「アッシュが始まったことで周りの作家とつながりが増えたというのが一番。同じ世代で同じような悩みを抱える、ジャンルは違うけど、という仲間がいっぱいできたので、あまり孤独じゃなかった、この10年」

作家同士の交流も生まれ新しいアイデアを得た人も。
鹿児島市明和の陶芸家、城戸雄介さん。

10年前、鹿児島市に工房を開いた当初は、誰にも作れない形にこだわった白磁の花器を作っていましたが、中原さんやアッシュの作家仲間との交流によって、作風も大きく変化しました。

(城戸雄介さん)「周りのみんなの中で自分ってどんなことができるんだろうかとか、食べ物を載せたときに周りの人がどういう気持ちになるかとか、そういう広い視野が持てるようになった気がする」

(中原さん)「自分が何を作っていくべきかとか、自分の得意なことはどういうことかとかをより考えてもらえるように作家さん同士のコミュニケーションを取ってもらうことをどちらかというと優先してやってきたので、地元に根付いてできているような気がする」

刺激しあう関係ができたのは、作家同士だけではありません。作品を展示・販売する店舗と作家、そして参加店舗同士のつながりも変化してきました。

(雑貨店OWL 馬場拓見さん)「作り手さんとつながれるようになってきて、『こういうものが欲しいんだけど作れる?』というふうに相談したりして、それがすごく良かったと。お店を回るイベントなので地域を盛り上げようという気持ちがすごく出てきた」

中原さんは、アッシュを続ける原動力は、ワクワク感だと話します。

(中原さん)「新しい才能や若い人の才能って、見つけたときに、僕お店やってる側でもあるのでワクワクする。そういうのがどんどん出やすい環境というのを鹿児島はつくれる場所なんじゃないかと思っている。そういう意味でのイベントの影響力みたいなものが、あまり強くなく自然にあったらいいなと思う」

クラフトを中心に生まれる、自然なつながりで意欲的な作家やお店が増える環境を創りたい。中原さんは鹿児島のものづくりとデザインの未来を見つめています。

今年の「ash satsuma Design&Craft Fair」は来月3日まで行われています。

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