飯川雄大展 デコレータークラブ:未来のための定規と縄


会期 2023年7月14日(金)-9月10日(日)9:00~17:00(入園は16:30まで)
※月曜日休園 (祝日の場合は翌日休園)
会場 鹿児島県霧島アートの森 アートホール
観覧料 一般1200(900)円 高大生800(600)円 小中生600(400)円
( )内は前売料金又は20人以上の団体料金

霧島アートの森では、現代美術|特別企画として、美術家・飯川雄大(1981年~)の個展を開催します。

「デコレータークラブ」とは、世界中の海に生息し、周辺の環境に合わせて海藻や小石を身につけて姿を変える蟹(Decorator Crab)から着想した名前です。かねてより飯川は、目の前で起きた驚きを他者に伝えることの難しさをポジティブに捉え、認識と現実の間にあるズレを可視化しながら、その場と鑑賞者の関係を扱った新たな体験を提案してきました。

本展では、定規と縄をモチーフにした新作を発表します。一見、遊んでいるようにも思える鑑賞者の身体的行為を取り込み、展示室だけでなく野外広場へと繋がる大規模なインスタレーションを展開。本館が開館して以来はじめての試みに挑みます。また、誰かの忘れ物かのような《ベリーヘビーバッグ》や、全貌を捉えることのできない大きな彫刻《ピンクの猫の小林さん》など、飯川が継続して発表しているユーモアと洞察に満ちた作品も織り交ぜます。コミュニケーションの不完全さや、遅れてやってくる「合点」に着目した飯川の作品は、一つの「できごと」の背後に広がっている多様な可能性や視点を想像するきっかけとなるでしょう。

飯川 雄大(いいかわ・たけひろ)
1981年兵庫県生まれ、同地を拠点に活動。成安造形大学芸術学部情報デザイン学科ビデオクラス卒業。鑑賞者が作品に関わることで変容していく空間や物が、 別の場所では異なった事象となって現れる《0人もしくは1人以上の観客に向けて》 など、見る者の思考を誘発する作品を制作。主な個展に「デコレータークラブ:同時に起きる、もしくは遅れて気づく」(箱根彫刻の森美術館、2022-23年)、「デコレータークラブ:メイクスペース、ユーズスペース」(兵庫県立美術館、2022年)。主なグループ展に、「感覚の領域 今、『経験する』ということ」(国立国際美術館、2022年)、ヨコハマトリエンナーレ 2020「AFTERGLOW ─光の破片をつかまえる」(PLOT 48、2020年)、「六本木クロッシング2019展:つないでみる」(森美術館、2019年)など多数。2022年、兵庫県芸術奨励賞受賞。

関連イベント

※関連イベントの詳細は、決まり次第霧島アートの森ホームページ等でお知らせします。

  • オープニングセレモニー
    7月14日(金)14:00〜
  • トークセッション1
    7月14日(金)15:00〜
    ゲスト:ライ・イーシン(賴依欣)[嘉義市立美術館 館長] ※日中逐次通訳
  • 作家によるワークショップ
    8月11日(金)14:00〜
  • トークセッション2
    8月13日(日)14:00〜
    ゲスト:イ・アルム(이아름)[YPC SPACE 共同ディレクター] *日韓逐次通訳
  • 本館学芸員によるギャラリーツアー
    8月14日(月)、8月27日(日)、9月3日(日)14:00〜
  • トークセッション3
    9月10日(日)14:00〜
    ゲスト:平野真弓[ロード・ナ・ディト 共同設立者]

詳しくはこちら


主催:鹿児島県文化振興財団、南日本新聞社、MBC南日本放送、KTS鹿児島テレビ
お問い合わせ:鹿児島県霧島アートの森 TEL:0995-74-5945

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