地域防災 鹿屋市高隈地区台風を教訓に

シリーズ「地域防災」です。去年9月、台風16号で被害を受けた鹿屋市の高隈地区。災害対応の避難訓練やマップ作りなどを行っています。台風被害から1年、地域の防災の取り組みなどを取材しました。

去年9月20日未明に大隅半島を直撃した「台風16号」県内各地に大きな被害をもたらしました。鹿屋市の高隈地区では、大雨と強風のため、河川が氾濫し、橋が流出したり、住宅が流されるなどの被害が出ました。あれから1年、鹿屋市の担当者は、去年の台風16号を振り返ります。

下村和人・鹿屋市安全安心課長「まだ高隈の方では、復旧が進んでいないところもまだあります。
倒木を巻き込んだ、それが土石流となって、流木が多かったと、それが一番の原因じゃなかったかと思う」

今月3日、鹿屋市高隈地区では、台風による大雨などを想定した避難訓練が行われました。

人口1590人の高隈地区では、去年9月の台風16号で、串良川が氾濫、橋や住宅が流出するなどの被害が出ました。避難訓練は、去年の台風被害を受けて、高隈地区コミュニティ協議会が、初めて行ったもので、住民およそ230人が参加しました。

「避難準備・高齢者等避難開始」が発表され、参加者たちは、高隈中学校など避難所3か所への避難の手順などを確認しました。

「鹿屋市高隈地区では、高齢者の居場所や生活状況を確認する『支え合いマップ』作りを行っています。災害が発生した場合の高齢者のスムーズな避難誘導に役立てるということです」

今月15日、鹿屋市下高隈町の上別府(うえんべっぷ)公民館鹿屋市社会福祉協議会の職員や住民ら10数人が集まり、地域の「支え合いマップ作り」が行われました。

「支え合いマップ」は、地域の高齢者たちの居場所や生活状況などを地図に書き込み、災害が発生した場合に、誰が助けに向かうかなどの避難対策に役立てるためのものです。

高隈地区では、コミュニティ協議会の福祉部会が中心となり、この「支え合いマップ作り」に去年7月から取り組み始め、5つの自治会で作成しました。去年の台風16号の影響で、マップ作りは中断しましたが、この日から再開されました。

・インタ高隈地区コミュニティ協議会渡邉正人(わたなべ・まさと)・福祉部会長

「避難する時の地域でみんなで支え合いながら、マップを作って、災害の時にあの人が来れないとか、消防団と連絡を取り合って安否確認する、そういうためのマップ作りです。(カット)そして、いろんな場面で役立てようというマップ作りです」

鹿屋市上高隈町の養鶏農家、園田さんは、去年9月の台風16号ですぐ近くを流れる串良川からあふれた土砂に鶏舎1棟が流され、およそ4万2000羽の鶏が被害を受けました。養鶏の仕事を再開できた園田さんですが、串良川の護岸工事が続いている状況で、今月16日の台風18号の接近に不安だったと話します。

園田さん「この前の台風18号ですが、あれでも去年の二の舞いにならないかと思っていたんですけど、ちょっとだけ水が上がりましたが、まだ護岸工事が完全に終わっていないので。やっとの思いでここまで来れたと感じております」

鹿屋市では、台風16号の被害を踏まえて、防災についての出前講座や避難訓練の実施など改めて市民の防災意識を高める取り組みを重ねています。

今月16日、台風18号の接近には、避難所の開設や「避難準備・高齢者等避難開始」の発表を早めに行うことを意識したといいます。

鹿屋市安全安心課下村和人・課長
「まずは、『避難準備・高齢者等避難開始』ということで、その情報をいかに早く伝えるかと、やはり、自助、共助、公助、その中で自助。共助が一番大事である。自分の命を守るという意識を持っていただく」

台風シーズンは、まだしばらく続きます。鹿屋市では、災害に対しては、早めの避難を呼びかけていくことにしています。また、来月(10月)6日には、台風による大雨を想定した総合防災訓練を行う予定です。