地域防災 志布志港の津波対策

今後50年間の発生確率が90パーセントとされる南海トラフ巨大地震。
志布志湾では7メートルの津波が想定されています。
志布志港では現在、迅速な緊急物資の受け入れや物流を再開するための備えを進めています。

(志布志港湾事務所・柳田和喜所長)
「港はほとんど浸水区域になりまして、一部市街地も浸水区域になります。いま想定では港近辺で3メートルから5メートルが浸水するといわれています。」

志布志港は年間の取扱貨物量が1000万トンを超え港湾法の重要港湾に指定されています。


大隅地区などの生産される配合飼料の出荷額は1286億円で全国1位。
地域の畜産業を支える重要な港です。


一方で、志布志湾は県内でもっとも南海トラフに近く、巨大地震では7メートルの津波が想定されています。

国や県、港を利用する関係団体などは志布志港港湾事業継続推進協議会を立ち上げ、
大規模災害にあった際に港の機能を維持しながら復旧を進める計画、「港湾事業継続計画」を2015年に策定。
今年3月に2度目の改定がされました。
志布志港湾事務所の柳田和喜所長です。
すみやかな港湾施設の復旧こそが巨大地震のあとの地域の復旧や復興のかなめとなるとして、対策を進めています。

(志布志港湾事務所・柳田和喜所長)
「まず第一は緊急物資の受け入れとか、緊急支援のための活動ができるようにまずは耐震岸壁を使えるようにするというのが第一」

 
ここ耐震強化岸壁は長さ220メートル。緊急物資の受け入れの要となります

耐震強化岸壁は2004年から供用が開始され、水深は7.5メートル。
103年前の桜島の大正噴火に伴って発生した鹿児島湾を震源とするマグニチュード7.1相当の地震に耐えられるよう設計されています。

(柳田和喜所長)
「貨物船だったら5千トン級、旅客船だと1万5千トン級まで接岸が可能になりますので、もし災害が起こった場合にはまずこの岸壁を使用できるように復旧していく。
その際に、ここに船を付けて、この背後のヤードが荷さばき地になって緊急物資を下ろしたりする場所になる」

「次の段階としては、あちらに見える、いまフェリーが着いていますけど、あそこは水深9メートルの岸壁で、あそこは背後のヤードもかなり広いものですから、次のステップとしてはあの岸壁が使用できるようにして、災害を受けたところの復旧のための資材を揚げるために使っていく。その次の段階としてここの経済活動を維持していくために徐々に港の全体の機能を復旧させていこうという段階的な整備になっていく」

巨大地震のおそれがクローズアップされる中、地域住民にとっても港のいち早い復旧は重要課題です。

志布志港湾事務所は今年2月、南海トラフ巨大地震で庁舎の機能が損なわれた場合、標高11メートルの市役所の志布志支所に臨時事務所を移転する協定を締結。
3月には官民共同で港湾事業継続計画に基づいた実働訓練を実施しました。

(柳田和喜所長)
「我々もそうだが担当者が変わることがあるので訓練を通じて事業を継続しなければいけない。この計画の意識を共有していくということを今年もやっていこうと思う。
連携して実施していくので、みなさんの意識の共有というのが重要と考えている」

地域経済を支える志布志港をいかに守るか取り組みは続きます。