台風 近年の傾向・注意点

先日の台風24号、そして北上を続ける25号など、台風シーズンが続く中、近年の台風の特徴や”秋台風”の注意点など専門家らに聞きました。久保キャスターの取材です。


現在、接近中の台風25号。今年は台風の発生数が多く、9月までに発生した数は24年ぶりに25個に達しました。県内に接近した数も速報値でこれまでに九州南部が8個とすでに平年の2倍となっています。

(鹿児島地方気象台 服部紀文気象情報官)「8月に一番多く台風が発生したが海水が高いというのが一番の条件だが、風の条件や大気の湿り具合などそういった条件が台風の発生の条件に一番あっていた」


発生が多いことに加え、今年は「非常に強い」勢力を保ったまま四国や関西に上陸した台風21号など、強い力を維持したまま接近するケースが目立っています。

(横浜国立大学 筆保弘徳准教授)「昔は来なかったのにとか、昔は弱まりながらきたのにとか通用しない。新たなステージになってきています」
台風の研究をしている横浜国立大学の筆保弘徳准教授です。

筆保准教授は、最近の傾向として急速に発達する台風が増えていることを挙げます。
「急速発達というのが台風の研究世界ではありまして、我々はRI台風と呼びますけれども。RIをするとほぼ半分は強くなる」

RI台風とは、おおむね24時間以内に最大風速が30メートル以上強くなる台風のことです。この急速発達した台風の割合は1980年後半には14パーセントでしたが、年々増加していて、2015年以降では37%にまで増えました。
また、台風が風速48メートル以上のいわゆる「メジャー台風」にまで発達する割合は15%程度ですが、RI台風に限ればおよそ50%と高くなります。

先週土曜日から県内を暴風域に巻き込んで北上し被害をもたらした台風24号、そして現在、北上している台風25号もこのRI台風に相当するとみられます。

このように急速に発達する台風が増えている要因を筆保准教授はこう分析します。

「(理由の)ひとつは海面水温、海の中の温度、海水の温度。2000年くらいからRI台風が増えているが、深いところの水温も上がっている様子が見られます。水温が高いと台風に与えるエネルギーも大きくて発達しやすくなるという風に働くから」


台風の発生のピークは平年は8月ですが、海水温度の上昇は秋以降の台風の発生増加につながる可能性もあります。そして、秋の台風の場合、秋雨前線を刺激し、大雨被害につながるおそれもあるといいます。

(鹿児島地方気象台 服部紀文気象情報官)「前線が停滞していて、台風から離れていても湿った空気が前線を刺激して大雨ということがある」

先日の台風24号では台風がまだ県本土から離れている先月29日の時点にも垂水市などでは時間雨量30ミリを超える激しい雨が降っていました。台風からの湿った空気が秋雨前線を刺激したとみられます。

また、秋台風は「速さ」も特徴で、急な天候の変化に備える必要があるといいます。
「秋になりますと、上空の偏西風が日本付近まで南下してくるということで台風が急に接近して、急な風・雨強まということが考えられる。台風の接近に合わせて急に天気が変わるということが十分考えられる」


こうした急な天候の変化に備えるにはどうしたらいいのか?
全国各地の地形を調査し、台風の関するハザードマップを作成した横浜国立大学の筆保准教授は、離島では風が強まりやすい、山の多い地域では大雨だ降りやすいなど自分の住む地域の特徴を知ることだと話します。

(筆保准教授)「屋久島のような孤島だとじかに風受けるので、ましてや、山だと雨がすごく多い地域になります。風よりも九州は雨の方がこわいですね」

まだまだ続く台風シーズン。被害を最小限にとどめるためにおその傾向や特徴知り、備えることが、大切です。